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腸を良い状態にすることで体が元気になるテクノロジー

アラ還とは思えぬ美しさと気さくでお茶目な人柄にファンの多い君島十和子さん。実は、腸活にも力を入れられていて、最近はお料理や健康に関心の深い人たちからも支持されています。長年腸活を続けてその効果と重要さを感じてきた十和子さんは、もっと多くの人に腸活を啓蒙していきたいそう。中でも、子どもとその親御さんに広めることを目標に掲げられています。熱い思いをインタビューしました。

腸のケアを子どもの頃からの習慣に

10年以上腸活を続けてきて、私自身が一番感じているのはメンタルの安定。
腸が整うと自分にも周りにも穏やかに接することができて、不安も落ち着き、イライラすることもストレスを感じることも減りました。
ここぞというとき、「腸活しているから大丈夫!」という精神的支えにもなっています。

私の場合、本格的に腸活を始めたのは更年期のタイミングでしたが、この効果はなにも更年期だけのものではありません。もっと幼い頃から当たり前のように腸活をしたら、楽になれたと思えることがあったと感じます。

また、腸活の話をすると、“その知識、もっと若い頃に知りたかった”という方が多くいます。親も子も知識がないゆえに、例えば便秘の解消の仕方は薬一択だと思い込んでしまってとてもストレスを抱えているケースもあるようです。
腸活が幼い頃からの習慣になるように、正しい知識と共に子どもたちに広めていきたいです。

残念ながら、日本では“おへそから下は人格と関係ない”“腸はただの排泄器官”と思っている人が多いと感じます。
しかしそれは大間違いで、古代ギリシャの医師・ヒポクラテスが「全ての病は腸から」という言葉を残したように、人体の60%の免疫細胞は腸に存在していることからも、腸内環境は健康を維持する鍵と言えます※1。 

また、腸と脳は密な関係にあり、腸内環境が向上すると心身の安定に繋がります。

※1参照:農林水産省「和食育」P8より

「排便=汚い」の意識を根付かせないで

そのためにも、食事や運動で腸をケアすること、きちんと排便することの大切さを子どもの頃から伝え、行動できるように導いてあげたいのです。これができるのはやはり親御さんたち。

何気なくかけていた、幼児期の排便後の「スッキリしたね!よかったね!」の声。汚いもの扱いしないことがいかに重要かが今になってよく分かります。

歯を磨いたり顔を洗ったりするように、当たり前に腸のケアを繰り返し繰り返し伝えて実践すると、小学生、中学生、高校生と成長してもその意識が根付いていくと思うのです。

小学生の間では“トイレ=汚い”というイメージが強く、学校では周りを気にして排便できない子が多いという話も耳にしますが、腸の重要性が分かればそうはならないはず。

年頃になると、特に女の子は便秘に悩み下剤に手を出すこともあるようです。腸活の意識が心身に染み付き、薬だけに頼らない便秘解消の行動をとれたらいいですよね。

子どもの腸活、親としてまずできることは食事です

親御さんが腸活を意識した食事作りをしたら、それを食べた子どもの腸内環境が良くなって、感情のコントロールに良い影響を与える可能性があるかもしれません。

親としても、何もしてあげられなくても黙って腸に良い食事を用意してあげられる。自分にできることをやってあげて静かに待つことができるかも。これは、特に思春期の子を持つ親御さんに実践してみてほしいことです。

子育て世代こそ腸活を始めて子どもたちに共有することで、家族でまるっと“スッキリしたマインド”になれるのです。

勘違いしてはいけない腸活の2ポイント

腸活を正しく広めたいと思う中で、特に意識していること(勘違いされやすいこと)が2つあります。

婚活は結婚、妊活は妊娠がゴールのように、腸活にもゴールがあると思いっている人が多いですが、腸活は続けていくことでより健康的な腸内環境を目指すための活動なので、ゴールはありません。だからこそ、“子どもも嫌がらず受け入れられる食事”“手に入りやすい食材で簡単に調理できるもの”“ウォーキングやストレッチといった軽い運動”など、コツコツと続けられる内容であることが重要です。

かつての私もそうでしたが“腸活=ヨーグルト”のように、プロバイオティクス(体内で健康に良い働きをしてくれる善玉菌)を摂ればいいと思っている人、「野菜食べてるから大丈夫」と言って、不溶性食物繊維ばかり食べている人も多いです。

腸を活性化させるには、善玉菌を育てることがカギ。そのためには、不溶性食物繊維に加えて、善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維を多く含む食材を摂る。このポイントを抑えると、腸活がグッとレベルアップするはずです。

せっかくやるなら、正しい知識で効率よく腸活できればいいですよね!

我が家で一番人気の腸活メニューはチーズ入りキムチ餃子!

腸活で大切なのは、簡単で続けられること。実際に我が家での人気の腸活メニューは、家族みんなの好物である餃子の具材を、発酵食品のキムチとチーズにしたもの。しょうが入りでシャキシャキ食感をアクセントにするのがこだわり。面倒な葉野菜のみじん切りや水切りが不要で、キムチとしょうがを切って混ぜるだけという手軽さが魅力です。

材料(2人分)
  • 豚ひき肉…100g
  • キムチ…30g
  • シュレットチーズ…30g
  • しょうが…1かけ(約5g)
  • 酒…小さじ1
  • しょうゆ…小さじ1
  • ごま油…小さじ1
  • 餃子の皮…12枚 
  • (★) つけだれ…酢 しょうゆ 粗挽き胡椒 適量 
作り方
  1. キムチはみじん切り、しょうがは千切りにします。
  2. ボウルに豚ひき肉とキムチ、しょうがと酒、しょうゆとごま油を入れて混ぜます。
  3. 餃子の皮に②の具材とチーズをのせて包みます。
  4. フライパンにごま油(分量外:適量)を入れて熱し、餃子を並べます。 餃子が半分浸るぐらいのお湯を入れて蓋をし、強火で水分がなくなるまで火にかけます。
  5. 水分がなくなりパチパチと音がしてきたら焼き色がつくまで焼きつけます。
  6. つけだれ(★)を添えて完成。

頑張って凝った腸活料理を作っても、子どもが食べてくれなければ元も子もありません。便利な腸活食材に頼って、この餃子くらい手軽なものでいいんです。ちょっとのことでも続けていけばきっと効果に繋がります。

腸活を通して自分と家族の穏やかな心身を作れるよう、正しく啓発活動していきたい。

“腸活で社会貢献”が私の目標です。

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今回教えてくれたのは…

  • FTCクリエイティブディレクター、美容家 : 君島十和子

    1966年生まれの59歳。FTCクリエイティブディレクター、美容家。2人の娘をもつ母。ファッション誌の専属モデルや女優として活躍後、結婚を機に芸能界を引退。2005年に化粧品ブランド『フェリーチェトワコ・コスメ』(現:FTC)を立ち上げ、自らプロデュースを行う。SNSで発信される美容や健康への意識の高さに注目が集まり、現在は自身のスキンケアブランドの仕事のほか、テレビや女性誌などでも活躍中。

    最新刊、『君島十和子のおいしい美容「腸活レシピ」』
    https://www.amazon.co.jp/dp/4074610663も好評。

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キーワード
  • ライター

    井上さや

    元女性誌編集。子育て、ファッションから美容まで
    幅広い企画を担当。現在は経験を活かしてWEBを中心に執筆。
    3歳、6歳2児の子育て中。

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