一日の終わり、ほっとひと息つく晩酌タイム。
でも「お酒って腸に悪そう…」と心配している人も多いのでは?
実は、お酒とうまく付き合えば“腸活”と“晩酌”の共存は可能です。
今回は“酒飲み管理栄養士”を自称する高杉保美さんに“腸”と“お酒”について教えていただきました。
⚠️チョー注意!お酒と腸のイケナイ関係
そもそも、お酒と腸にはどのような関係があるのだろうか?
「アルコール自体が、約80%が腸管で吸収されるということもあり、腸内環境が乱れるということが考えられます。また、お酒を飲むと肝臓がアルコールの毒素を処理するためにアセトアルデヒドという代謝物質を生成します。このアセトアルデヒドが腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスを崩してしまいます。そのため、お酒を飲みすぎると腸内環境の悪化に繋がってしまうのです。」(高杉さん)
必要なのは“禁酒”じゃなくて“賢酒”!腸活と晩酌のイイ関係とは?
ここまで聞いていると、やはり腸を守って健康に生活するにはお酒を飲まない方がいいのかと思ってしまうが、『お酒』と『腸活』は両立することができるのだろうか?
「結論から言うと、『お酒』と『腸活』は両立できると思います。もちろん、お酒を飲みすぎると体には良くないのですが、適度な飲酒には胃腸の働きを促進する効果もあります。たとえば、食前酒なんかはまさにそのためのものです。アルコールが一概に悪いというわけではなくて、飲み方や飲んだ後のケアに気を使えば、十分に共存できると思います。 特に意識したいのが、“晩酌のおつまみ”です。アルコールを摂ると、ビタミンB2やB6など、腸内の善玉菌の増殖を助ける栄養素が不足しがちになります。こういった栄養素を、おつまみなどでしっかり補ってあげることが大切です。腸にいいものを“あとから補う”という視点で食べ方を工夫すれば、『お酒』と『腸活』はきちんと両立できます」(高杉さん)
“飲みたい夜”に整える。私を守る晩酌ルール
ビール、日本酒、マッコリは腸活の味方!“選酒”で差がつく腸活力!

アルコールは基本的に腸内環境を乱す作用があるため、飲みすぎはもちろんNG。
しかし晩酌や飲み会でお酒を楽しむ際、実は「お酒の種類」も腸活との両立には重要なポイントになるといいます。
「もし飲むなら醸造酒を選ぶ方が腸にはやさしいとされています。ビール、日本酒、マッコリなどの醸造酒には発酵由来の成分が含まれており、腸内環境に比較的マイルドに作用すると考えられています。」(高杉さん)
一杯の前に一口の備え。“ヨーグルト防衛術”のススメ

また、胃腸に優しい『飲み方』も大切です。アルコールは20%が胃で、残りの80%が腸で吸収されるため、体内に取り込まれるスピードも意識する必要があります。
「私も実際にやっていてオススメなのがお酒を飲む前にヨーグルトを食べること。ヨーグルトを先に食べることで、乳製品に入っている脂質が胃粘膜を保護してくれて、アルコールの血中濃度の急上昇を抑えることができます。」(高杉先生)
血中濃度の急上昇を抑えることで、酔いすぎや内臓への負担も軽減されるため、お酒を飲む前のヨーグルトはまさに“飲みの守り神”です。
“酒飲み管理栄養士”が監修!お酒と相性バツグンな腸活おつまみレシピ
腸にやさしくて、お酒にもよく合う—そんな夢みたいな“腸活おつまみ”を管理栄養士の監修でご紹介!
「切るだけ・焼くだけ・和えるだけ」の超・ゆる腸活おつまみのポイントは、「発酵食×食物繊維」の掛け合わせです」(高杉先生)
<腸活おつまみ①:オートミールピザ>

\パリッと香ばしく!食物繊維×発酵ソースでW腸活/
食物繊維豊富なオートミールが腸内細菌のエサに。
チーズやトマトの発酵成分&リコピンも、腸のバリア機能をやさしくサポート!
【材料】(1枚分)
- オートミール:30g
- 水:100ml
- オリーブオイル:大さじ1
- ピザソース、チーズ、トマト、バジルなどお好みの具材:適量
【作り方】
- オートミールに水を加えてふやかす
- フライパンにオリーブオイルを熱し、生地を中火で焼く
- 周囲がパリッとしてきたら裏返し、具材をのせてチーズが溶けたら完成!
<腸活おつまみ②:鶏胸肉の塩麹焼き>

\低脂肪×高たんぱく×発酵の力!しっとりジューシーおつまみ/
発酵調味料「塩麹」の力で、腸にやさしい“うま味”と“柔らか食感”を両立!
良質なたんぱく質は、腸の細胞をつくる材料にもなる◎
【材料】(1人前)
- 鶏むね肉:100g
- 塩麹:約10g
【作り方】
- 鶏むね肉全体に塩麹を薄く塗り、30分ほど漬け込む
- フライパンに油を熱し、塩麹を軽く拭き取った鶏肉を皮目から中火で焼く
- 焼き色がついたら裏返し、弱火で5分ほど蒸し焼きにして完成
<腸活おつまみ③:電子レンジで簡単!きのこの和え物>

\腸の味方No.1食材“きのこ”をさっぱりおつまみに!/
きのこに含まれるβグルカンは水溶性食物繊維の一種。
善玉菌のエサになり、腸内環境をじわっと整えてくれる!
【材料】(2人前)
- お好みのきのこ(しめじ、舞茸、えのき など):100g
- オリーブオイル:小さじ1
- おろしのたれ または 醤油:大さじ1
- レモン汁:小さじ1
- 白ごま:適量
【作り方】
- きのこを耐熱皿にのせ、ラップをして電子レンジ600wで3分加熱
- 調味料で和え、ごまをふって完成!
どれも手軽で、気づけば腸がよろこぶ食材ばかり。
食べて整える“ゆる腸活”で、明日のカラダもごきげんに。
まとめ:
✅ アルコールは腸で8割吸収。飲みすぎは腸内環境の乱れにつながる
✅ お酒と腸活は“禁酒”じゃなく“賢酒”で共存可能!
✅ 醸造酒やヨーグルト、発酵おつまみで腸にやさしい晩酌を
✅ 水溶性食物繊維&発酵食品の“ダブル使い”が腸活おつまみのコツ!
整えるのは、カラダだけじゃない。おいしくて、やさしい、晩酌は自分へのごほうび。
“腸にやさしい晩酌習慣”を今日からはじめてみませんか?
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今回教えてくれたのは…
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ライター
田口 拓矢北海道の網走という田舎町から上京後、放送作家としてバラエティ番組を中心に約10年活動。業界特有の『不健康生活』という名の”劣悪監獄”から脱獄を目指し、様々な健康法を日々チャレンジ中!
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